入稿用データの作成方法!! 第④弾

こんにちは!前回は「リッチブラック」に関する設定方法など投稿しましたが、今回は、「縫製をまたいだデザインの繋がり」に関しての情報です。

まず、はじめとして…

縫製の際の都合上、データでミリ単位で合わせられていたとしても、縫製でも合わせることは、すごくすごく難しいのです。それを踏まえて…ZIPパーカーを例にしてみましょう。

縫製部分をまたいだデザインとは??

写真のパーカーのようにセンター部分にZIPが付いてるものやポケットの付いているものなど、商品の構造上布が分かれる仕様のものや布を重ねる場合も違和感のなくデザインを一面に配置する形です。

はじめの通り、データでミリ単位で合わせられていたとしても、縫製でも合わせることはすごく難しいことからデザインが繋がっているように見えるというのが正しいかもしれません。

テンプレートへのデザインの配置

上の図は印刷用のデザインテンプレート(左)とテンプレートに配置したデザイン(右)です。

赤線は仕上がり線となっており、センターで分かれています。さらに印刷用データとなる為、ポケットなどパーツ毎に分かれたデータです。それぞれ縫製した際(完成時)にデザインが繋がったように見せるため各パーツでデザインを配置して頂くため右の図のような形でご入稿いただく必要がございます。

赤色の仕上がり線を目安にデザインを合わせていただき、ポケットに関しましてはテンプレート内のポケットの縫製位置を目安にデザインを配置してください。

【注意】
テンプレートはLサイズ基準のため、サイズ展開によってデザインが多少ズレる場合がございます。
 
上の図のテンプレートは過去のテンプレートです。現在のテンプレートは下の図になります。現在のテンプレートでは、上図のような左右でデザインを別配置しなくてもいい仕様になっております。   

どのパーツまで繋がるの??

商品によっても異なりますが、まずはZIPパーカーを例とします。

パーツ名可:〇 / 不可:×
フード(外側/内側):右側 × 左側 ×
胴体表面:右側 × 左側
胴体表面 × ポケット
袖 × 袖リブ×
胴体表面 × 胴体背面
胴体 × 袖×
胴体 × 胴体リブ×
胴体 × フード×

商品によっても異なるというのは、「半袖/長袖のボタンシャツ」のようなセンターでパーツが分かれ、さらにボタン部分のパーツが別途あり、完成した際に3枚の布が重なる場合や、「Tシャツ」のような「襟」がある場合、縫製部分が曲線の場合、他パーツとのデザインの繋がりが不可という場合もございます。詳しい内容は改めて、商品名の記載を含めお問い合わせくださいませ。

過去、お客様にご作成して頂いたデザイン(完成写真)

最後に

今回は、少し難易度が高め?の内容かと思われます。が!アパレルグッズを作るうえで気になる点だと思うので参考になればと…

かなりシビアな部分には、なりますね。なかなか難しいところなんで、声を大きくして「デザイン完璧につながるよ!!」と言えず「繋がったように見える!!」と言うのが現状です。

繋がったように見える!!ということで大きく外れることもないため、出来栄えとしては高評価を頂いている技術です。

「ZIPパーカー」を例に挙げたのは、デザインの繋がりを求める方でZIPパーカーでのご製作される方が多いことからですね。確かに可愛いです。オススメのアパレルグッズです!!

 

テンプレートも大きく絡む内容のため、コチラの記事もご参考にどうぞ♪

 


株式会社フルグラフィックファクトリー

デザイナー:西野 拓郎(30)

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