入稿用データの作成方法!! 第③弾

前回は「フォント」に関する注意点を投稿しましたが、今回は『黒色の印刷時の影響』についてお話いたします。これは、印刷会社だから意識する点でもあるため、グッズを初めて作られる方や慣れていない方に関わらず、よくある盲点です。

黒色設定が印刷にどう影響するの?

下の黒の画像ですが、右と左どちらが黒く見えるでしょうか??

右の「4色ベタ」の方が黒く見えますよね?左のスミベタは黒というよりグレーに見えますよね。この画像は「スミベタ(K100)」設定の黒と「4色ベタ(CMYK99)」設定の黒を印刷した時の黒の色見です。これだけの差があると、「真っ黒のデザインのつもりが印刷するとグレーっぽい??」とデザインにも大きく影響してしまいます。

入稿データを作成の際、真っ黒の色を使用される場合「CMYK99」の設定の上、ご入稿ください。

なぜ??

K100設定の黒がなぜ印刷するとグレーっぽくなるのかは、生地の問題もありますが、正直わかりません。

ですが、実際にプリントした結果、スミベタのK100より4色ベタのCMYK99の方が綺麗な黒が印刷されました。また、印刷機によっては、CMYK100の場合、印刷機がうまく認識しないということもあるらしいです。

CMYKのインク量の合計が360%を超える場合、印刷に適しないと判断される場合もあるそうです。

そのため、CMY40+K100の組み合わせなど、インク量の合計を考えながら黒を表現されることをオススメいたします。

生地によっても設定の影響力が変わる為、最終的には印刷してみないとわからないというのが正直なところです。

最後に

以前にもツイッターで紹介させていただいた「黒表現の印刷」についてをさらに詳しく語らせていただきました。その割には「正直わかりません」という言葉が2回も使われてはいますが…

生地によっても印刷精度は変わることはご承知の上で考えますと、まずは生地サンプルでご確認いただくのがワンステップです。ちなみに弊社の生地サンプルにプリントされた黒の表現は4色ベタ(CMYK99)で印刷しております。

CMYK99%以外の黒の設定でのプリントの場合は、色校正(サンプル)をご製作頂くことをオススメいたします。

 


株式会社フルグラフィックファクトリー

デザイナー:西野 拓郎(30)

本年2022年の夏、暑くて熱くて、とろけるを通り越して焦げそうですね…