「好きなキャラクターの同人グッズを、即売会やBoothなどで売ってみたいけど、どんな種類があるの?販売して公式に怒られたりしないか心配」。
同人グッズの作成に興味はあるけれど、そんな疑問やお悩みを抱えてはいませんか?
この記事では、初めての方でも安心して同人グッズを作れるように、同人グッズの種類から作る際の注意点について解説します。
最後まで読めば、きっと自分にピッタリの同人グッズが見つかるはず。
魅力的な同人グッズを正しく作って、より同人活動ライフを楽しめるようになりましょう。
同人グッズとは?大きく分けて2種類ある
同人には、大きく分けて『一次創作』と『二次創作』の2種類があります。
一次創作は、自分で考えたオリジナルの作品のこと。
一次創作はゼロから全て自分が考えた作品のことで、二次創作は既存の有名作品のキャラクターや世界観を基に、新たに作られた創作物を指します。
表でまとめると以下のようになります。
項目 | 一次創作 | 二次創作 |
定義 | ゼロから考えたキャラクターや世界観をもとにした、漫画や小説、イラストなど。 | 既存の作品(有名な漫画やゲームなど)を基に、新たに作られた創作物を指す。 |
グッズ例 | 自身が考えたキャラクターのポストカードやポスターなどのグッズ | 既存の人気キャラクターを描いた、ポストカードやキーホルダーなどのグッズ |
同人即売会では、一次創作・二次創作それぞれのクリエイターが参加し、自身の作品を発表しながら、ファンとの交流を楽しんでいます。
また、「絵を描くのは好きだけど、漫画(同人誌)作りには自信がない」という方にもオススメなのが、同人グッズです。同人誌とはまた違った魅力があり、自分らしい創作を楽しめます。
同人グッズの2種類の楽しみ方
同人グッズを作る楽しみ方には、大きく分けて2つのパターンがあります。
- 自分や仲間内だけで楽しむパターン
- 即売会に出店したり、Boothなどのオンライン通販プラットフォームで販売するパターン
前者の自分や仲間内だけで楽しむ場合は、公式が二次創作物の販売を禁止しているときや、販売しても需要が見込めないようなニッチなものを作りたいとき、また、プレゼントとして贈りたいときなどにオススメです。
一方、即売会やオンライン通販で販売する場合は、自分の趣味を取り入れつつ、ファンにも喜ばれるような需要のある作品作りを意識すると良いでしょう。
同人グッズの主な4種類
同人グッズにはさまざまな種類があります。
文房具のように日常にさりげなく取り入れられるものから、Tシャツやトートバッグなどのアパレル系、缶バッジなどの小物でガッツリ推しをアピールできるもの、さらには自宅でひっそり楽しむものまで、幅広いジャンルがあります。
同人グッズの種類1.
文房具系
- ボールペン
- 付箋
- クリアファイル
- カレンダー
- マスキングテープ
- ノート
- メモ帳
- しおり
- 紙袋 など
文房具だと、ボールペンやクリアファイルが定番で人気です。汎用性の高さと作成コストがお手軽なことから、共に人気となっています。
文房具系の同人グッズは、さりげなくオシャレに使えるものから、推しキャラをしっかりアピールできるデザインまで、さまざまな楽しみ方ができるのが魅力です。
学校やオフィスでも使いやすいため、買う側にとってもハードルが低く、需要が高い人気のジャンルでもあります。
また、同人誌即売会では、購入した同人誌を入れるための紙袋を作る人もいます。
販売用としてだけでなく、ノベルティとして配布するケースもあり、工夫次第で幅広い活用が可能です。
同人グッズの種類2.
アパレル系
続いて紹介するのがアパレル系の同人グッズです。アパレル系グッズは、以下のようなものがあります。
- Tシャツ
- タオル
- ハンカチ
- トートバッグ
- ポーチ など
アパレル系で定番人気なのはTシャツです。
デザイン性やカラーバリエーションが豊富なことが人気の高い理由です。
文房具に比べるとTシャツやタオル、トートバッグなどはサイズが大きいこともあり、種類やデザインによっては推しキャラなどを大きくプリントすることができます。
キャラクターを身近に感じたり、より強く主張できる魅力があるのが、アパレル系の同人グッズです。
同人グッズの種類3.
キッチン系
自宅や職場での休憩時間に楽しみたいという方にオススメなのはキッチン類です。
その一部を紹介すると、以下の通りです。
- マグカップ
- コップ
- タンブラー
- サーモボトル
- 食器類
- ランチョンマット
- コースター
食器類で定番人気なのはマグカップです。
汎用性とデザイン性が高く、比較的低コストで作成が可能です。
コースターも低コストで作成できることから、ノベルティで選ばれやすいです。
マグカップやコースターのようにジャンルや買い手を問わないものから、とっくりや一合枡なら大人っぽいキャラクター、中華風の食器ならその世界観を表現できるなど、デザイン次第でさまざまな楽しみ方ができます。
同人グッズの種類4.
雑貨系
最後に紹介するのは、雑貨系の同人グッズです。
缶バッジやアクリルキーホルダーといった定番アイテムはもちろん、少し珍しいグッズまで幅広く展開できるのが特徴です。
- 缶バッチ
- アクキー(アクリルキーホルダー)
- アクスタ(アクリルスタンド)
- 折りたたみミラー
- ポストカード
- ポスター
- お風呂ポスター
- 抱き枕カバー
- テーブルクロス
- シール、ステッカー
- タペストリー
- ファイバークロス
- スマホケース ・タブレットケース
- メガネスタンド
- モバイルバッテリー
- マウスパッド など
雑貨系同人グッズで人気なのはアクリルキーホルダーやアクリルスタンドです。
低コストで作成がしやすく、デザインのバリエーションも豊富です。
飾って鑑賞を楽しむほか、バッグなどに取り付けて持ち運びも楽しめることから、非常に人気が高いです。
他にもさまざまなグッズが展開されているので、いろんな会社を見比べてみて、自分の作りたいグッズを探してみてくださいね。
人気のある定番同人グッズは?
同人グッズの中でも、 日常的に使いやすく、実用的なもの が人気です。
いくつかジャンル別に見ていきましょう。
グッズの種類 | グッズ例 |
飾る系 | ポスター・ポストカード・アクリルスタンド・タペストリーなど |
文房具系 | ボールペン・ノート・クリアファイルなど |
アパレル系 | Tシャツ・パーカー・タオル・トートバッグなど |
雑貨系 | 缶バッチ・スマホケースなど |
実用性が高いものほど 幅広い層に受け入れられやすく、購入のハードルも下がる 傾向があります。
同人グッズの作り方
同人グッズには、作り方にいくつかの選択肢があります。大きく分けると外注するか、自分で作るかの違いです。その違いについて解説していきます。
アウトソーシングに依頼する場合
外注には主に4つの方法があります。
同人専門店
その名の通り、 同人作家をメインターゲットにしている会社です。
同人誌印刷を請け負っているところが多く、同人グッズ制作のラインナップも豊富なのが特徴。
定番のグッズはもちろん、中には掛け軸など、作品の世界観を表現しやすいユニークな商品も揃えていることが多いのが特徴です。
印刷会社
同人向けに特化せず、さまざまな印刷を手掛けているのが印刷会社です。
例えば卒業祝いの記念品や、ペットの写真を使ったオリジナルグッズの制作なども行っています。
同人の専門店とは異なり、一般向けのオリジナルグッズも扱っているため、他では見つからない商品がある可能性もあります。
専門業者
『布印刷』や『アクリル製品』などといった、ジャンルを絞って販売しているのが専門業者です。「アクキーを作ってみたいけど、どんなデザインがいいかな?」と悩んでいる場合は、専門業者のサイトをチェックすると、豊富な種類を比較しながら選べるので便利です。
オンラインサービス
『pixivFACTORY』や『SUZURI』などのサービスでは、在庫を持たずにグッズ制作ができます。
これらのサービスは、注文が入ると自動的に製造・発送されるため、 即売会に参加しない人でも気軽にグッズ作りを楽しめる のが魅力です。
自分で購入すれば、もちろん自宅に商品を届けてもらうこともできます。
自分で作ることも可能
「ポストカード」などを 少量だけ作りたい場合 は、家庭用プリンター や コンビニ印刷 で手軽に作成することも可能です。
また、缶バッチなども専用の機械があれば 自宅で作成可能 ですが、 大量生産やクオリティを求める場合 は 業者に依頼するのがベターです。
同人グッズ制作は目的に応じて依頼先を決める
作る同人グッズの種類や、作る目的によって適切な個数は変わります。
それぞれの違いを見ていきましょう。
個人で楽しむ場合は1つから作れるところを探すのがオススメ
「個人や仲間内だけで楽しみたい」という場合は、1つから作れるサービスを利用するのがオススメです。
ただし、メーカーによって最小ロット(注文できる最小個数)は異なるため、いくつか比較して選ぶと良いでしょう。
即売会に出るなら大量生産できるところがオススメ
即売会で販売する場合は、できるだけ大量生産を検討することをオススメします。
なぜなら、まとめて作ることで1つあたりの単価を抑えられるからです。
例えば、10個作ると1つ100円かかるグッズも、50個作れば1つあたり70円に抑えられる、といったイメージです。
また、「完売したら追加で作ろう」と考えている場合でも、後から再入稿する手間を省けるため、無理のない範囲で多めに作っておくのがオススメです。
さらに、 人気ジャンルや人気キャラクターのグッズを作る場合は、需要も高くなることが予想されます。
楽しみにしていたファンが「完売で買えなかった…」とならないよう、余裕をもって発注すると安心ですね。
同人グッズを作る際の予算は?
予算は 作るグッズの種類と数量 によって大きく変わります。
例えば、ポストカードなら 1枚100円程度 で作れますが、モバイルバッテリーやサーモボトルのような高単価商品は 1個あたり1000円以上 かかることも。
以下、一例をまとめました。
アイテム | 予算 |
缶バッチ | 1つ約100円 |
ポストカード | 1枚約200円 |
アクリルキーホルダー | 1つ約300円 |
メガネ拭き | 1枚約700円 |
Tシャツ | 1枚約1500〜2000円 |
業者によって 印刷方法、デザインの自由度、最小ロット数 などが異なるため、コストを抑えたいなら低単価のアイテム、高品質にこだわるなら専門業者など、目的に応じて最適な方法を選びましょう!
同人グッズの販売方法
いよいよグッズが完成したら、次は販売です。
販売方法は大きく分けて2つあります。
それは、即売会で直接販売するか、オンライン通販で販売をするか。
それぞれのメリットを見ていきましょう。
コミケなどの即売会で売る
コミックマーケット、通称『コミケ』をはじめ、全国各地で行われている同人誌即売会では、作った同人グッズを販売することが可能です。
即売会で同人グッズを販売する魅力は、なんといっても作品や作家のファンと直接交流したり、反応が見れること!
自身が作ったグッズを嬉しそうに買っていってもらえるのを見るのは、即売会でしか味わえない醍醐味でもあります。
中には商品の感想を言ってくれる参加者と出会えることもあるかもしれません。
また、他のサークルの商品をチェックすることもできるので、「次は何を作ろう?」と、新しいアイデアの刺激をもらうこともできます。
即売会に参加するためには、ネットやSNSでチェックし、参加したい即売会があれば申込みを行いましょう。
通常、同人即売会の申し込みには期日があります。作成予定である同人グッズの制作期間や納品の締切を考慮しながら、申し込みを行いましょう。
参加するイベントが決まったら印刷所の納期などを確認し、期限に間に合うように作成をしましょう。
そして、グッズを作る予定の印刷所の納期などを確認し、即売会に間に合うように同人グッズを作れば、販売の準備は完了です。
即売会ごとにジャンルや規模が異なる ので、自分の作品に合ったイベントを選びましょう!
Boothなどのオンラインで売る
もう一つの方法が、オンライン通販です。
BoothやSUZURIなどの通販サービスを使うことの魅力は、全国どこにでもいるファンにもグッズを届けることができること。
即売会は開催地に行ける人しか参加ができませんが、通販であれば全国のファンや都合で即売会には参加できなかったファンにも商品を届けることも可能です。
そのほか、即売会参加には参加費や交通費なども必要になるため、そのコストを抑えたい人にもオススメです。
即売会と通販両方を組み合わせることもオススメです。
『同人即売会に参加した後に、通販を開始する』といった作家も多く、そうすることで、ファンとの交流も楽しめ、イベントに参加できなかった遠方のファンにも商品を届けることが可能になりますね。
自分に合った方法を選び、同人グッズの販売を楽しみましょう!
同人グッズを作る魅力とは
同人グッズには、公式グッズには無い楽しさや魅力が多くあります!
買い手にとっての魅力は、お気に入りのキャラクターのグッズを持つことで、日常を彩ることができるようになります。
同人誌は日常で持ち歩きにくいものですが、文房具やキーホルダーなら普段遣いもでき、常に側に置いておくことができますよね。
会社で仕事が憂鬱だったとしても同人グッズの文房具を使っていれば、やる気も上がりますし、旅行に持って行くことだって可能になります。
ほかにもファン同士の会話のきっかけにもなり、共通の趣味の人と繋がる機会も増えそうですね。
作り手にとっての魅力は、公式でグッズの展開が少ないときでも、理想のグッズを自分で作って楽しむことができるところです。
現在同人グッズはさまざまな種類で作成することが可能です。
中でも缶バッチやアクリルキーホルダーなどは、イラストがあれば難しいデザインが不要で、作成も比較的簡単であるためグッズ作成初心者にもオススメです。
「絵を描くのは好きだけど、漫画を描くのは苦手」「漫画だけでなく、イラストの魅力で勝負したい。」そんな人にもオススメしたいのが同人グッズ。
ぜひ、クリエイティブな活動の幅を広げるきっかけにしてみてください。
同人グッズを作る上で気をつけたいこと
最後に、同人グッズ作成を安心して楽しむために、最低限のルールの確認をしておきましょう。
同人グッズと非公式グッズの違いって?
公式グッズは、コンテンツの運営元や権利者が制作・承認に関わっているもの。
一方、同人グッズはファンや個人が独自に制作したものというのが大きな違いです。
公式グッズはキャラクターデザインや、公式のアートワークを忠実に再現しています。
一方で、同人グッズは 描き手独自の解釈やオリジナル要素を取り入れることが可能なため、同じ作品のグッズでもさまざまなデザインが存在するのが特徴です。
同人グッズは趣味で作られることが前提ですが、非公式グッズは公式のモチーフや既存のグッズなどに寄せて作られており、即売会以外の小売店などで商業目的で販売されていることもあります。
同人グッズを作って販売する際は、儲けるためではなく、あくまで趣味の創作活動を楽しむということを忘れないように気をつけましょう。
同人グッズを作っても著作権侵害にならない?
しかし、多くの企業が二次創作系を黙認しているため、問題になるケースは少ないのが現状です。
また、一次創作の場合は完全にオリジナルなので、著作権の問題などはありません。
そのほか、以下のような場合も炎上するリスクが高まるため注意しましょう。
NGなケース
- コピーやトレースを行う。
- 公式グッズと酷似したデザインのグッズを作る。
- 公式ロゴや公式アート、アイドルなどの写真を無断で使用し販売する。 など
同人グッズを制作する際は、あくまで「ファンが趣味で作った」と分かるようにすることが大切です。
また、公式が二次創作のガイドラインを発表している場合は、 そのルールをしっかりと確認することも重要です。
自分が作ろうとしている作品の著作権に関する規約を事前に公式ホームページなどでチェックしておきましょう!
同人グッズの著作権については、下記の記事で詳しく解説しています。
同人活動をされている方や、二次創作をされている方は参考にしてください。
まとめ|同人グッズで創作活動をもっと楽しもう!
同人グッズとは、作品や推しへの愛を形にできる最高の手段!
同人グッズとは、作り手にとっても買い手にとっても、同人活動をより楽しむ上で欠かせないアイテムです。
文房具、アパレル、雑貨など種類が豊富で、実用的なものは特に人気があります。
また、同人グッズの制作は、個人の創作表現の一つとしても幅広く活用されています。
即売会やオンライン販売を活用することで、ファンと直接交流したり、新たな創作の刺激を受ける機会も生まれます。
ただし、著作権に関するルールを守ることが大切です。
公式のガイドラインを確認し、問題のない範囲で制作を行うことで、安心して創作活動を続けることができます。
同人グッズ作りを通して、より充実した創作活動を楽しんでみてくださいね!